プロの文字入力者(テープ起こし)は300文字/分でフットスイッチも駆使?
今回、おもしろい記事があったので、ご紹介します。
http://www.asahi.com/articles/DA3S12294932.html
■大和速記情報センター 速記部主任(43歳)
(略)
「納品までの早さ」を売りにする創業62年の業界の老舗には、会議や座談会、会見など様々な文字起こしの注文が舞いこむ。1分1秒を争う作業の極意はキーボードから手を離さないことだ。ペダルを踏むと音声を聞き直せる独自の装置を駆使し、ひたすらキーをたたく。1分間に起こす文字数は社員平均より2割ほど多い300字超。集中すると2時間の会議の音声を4時間ほどで起こす。業界では「3倍の時間で起こせたら一人前」(同社)で、普通は6時間以上かかるところだ。手がける議事録は年約500本にのぼる。
(略)
◇凄腕のひみつ
■親指キーでかな入力
文字入力で愛用するのが「親指シフト」のキーボード。中央下の親指キーを使うと手を大きく動かさずにかな入力が可能だ。キーを打つ回数もローマ字入力より減り、入力速度が増す。
(略)
(この記事より-値段が高いだけに耐用性がいいようです)
テレビの字幕入力者は、複数キーの同時操作をするステノワードを使うことが多いようです。
(高速入力キーボード「ステノワード」)
これは、まともに文字を打てるまでにキーの組み合わせなど覚えなければならないことが多くて、素人が使えるものではありません。しかも、キーボードは市販されていません。
しかし、この記事の方は、親指シフトキーボードのようです。親指シフトは、昔に富士通が開発した技術で、今ではオープンな規格となっています。文字キーの単独押下の他、左親指キーまたは右親指キーとの同時押下で、日本語のかなをアルファベットと同様に3段で打つことができます。同時押下といっても少しのずれは許容され、小指で事前に押さなければならないシフトキーとは違って直感的に同時に打つことができます。
この記事の方は、文字入力のベテランです。タイピングゲームなどでも200文字/分を達成できる人は少ないのに、300文字/分(5文字/秒)というのはすごいと思います。
私も親指シフトを使っていますが、速さというよりも(速さももちろん速いのですが)、
●頭でローマ字変換しなくていいので頭が疲れない
●打鍵数が減るので指が疲れない(手も)
という点が大きいように感じています。
親指シフトについては、日本語入力するのに、ローマ字変換なんかやめて、親指シフトで! が詳しいです。
ちなみに新たに覚えようとしても50音のかなのキー+半濁音(ぱぴぷぺぽ)の55のキーを覚えなければならないのでそれなりの覚悟はいると思います。入力マニアにはおもしろいかもしれません(笑)
この記事の写真を見ると(音声操作用に)フットスイッチも駆使しているようですね。
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